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R読書会/Zoom読書会

R読書会

『年月日』閻連科、谷川毅訳(白水社)

R読書会 2024.03.02【テキスト】『年月日』閻連科、谷川毅訳(白水社)【参加人数】5名(感想提出1名)※オンラインでなく対面形式でした。 <推薦者:参加者A>とても印象に残っていた本。トウモロコシなど身近なものを登場させ、主人公を苦しめている自然を…

『小悪魔アザゼル18の物語』アイザック・アシモフ、小梨直訳(新潮文庫)

R読書会 2024.01.20【テキスト】『小悪魔アザゼル18の物語』 アイザック・アシモフ、小梨直訳(新潮文庫)【参加人数】9名※オンラインでなく対面形式でした。 <推薦者:参加者I>◆7~8年前、古本として買って読み、妙に琴線に触れた。願いが叶ってみると見…

『五千回の生死』宮本輝(新潮文庫)

R読書会 2023.11.11【テキスト】『五千回の生死』宮本輝(新潮文庫)【参加人数】11名※オンラインでなく対面形式でした。 <推薦者:参加者K>宮本輝というと、映像化されている作品を含め長編が多いが、短編を読みたくて推薦させていただいた。載っているの…

『狭間の者たちへ』中西智佐乃(新潮社)

R読書会 2023.09.30【テキスト】『狭間の者たちへ』中西智佐乃(新潮社)【参加人数】6名※オンラインでなく対面形式でした。 <推薦の理由:参加者A>◆今まで推薦したテキストは読んで面白かったから紹介していたが、今回は未読のまま推薦した。友人に「素晴…

『1984』ジョージ・オーウェル、田内志文訳(角川文庫)

R読書会 2023.08.05【テキスト】『1984』ジョージ・オーウェル、田内志文訳(角川文庫)【参加人数】9名※オンラインでなく対面形式でした。 <推薦者(参加者H)>◆近頃、R読書会で『1984』の名前が出て(『絶縁』収録のディストピア的世界を描いた「無」「…

『薬指の標本』小川洋子(新潮文庫)

R読書会 2023.05.27【テキスト】『薬指の標本』小川洋子(新潮文庫)【参加人数】5名、感想提出1名※オンラインでなく対面形式でした。 <推薦者:参加者A(欠席)>[事前のレジュメより]《1》閉鎖的な空間で起きるミステリアスな物語 火傷の少女はどうした…

『絶縁』村田沙耶香、他(小学館)

R読書会 2023.04.15【テキスト】『絶縁』(小学館)「無」村田沙耶香「妻」アルフィアン・サアット/藤井光・訳「ポジティブレンガ」ハオ・ジンファン/大久保洋子・訳「燃える」ウィワット・ルートウィワットウォンサー/福冨渉・訳「秘密警察」韓麗珠/及…

『老乱』久坂部羊(朝日文庫)

R読書会 2023.03.04【テキスト】『老乱』久坂部羊(朝日文庫)【参加人数】9名※オンラインでなく対面形式でした。 <推薦の理由(参加者A)>◆転勤で岡山を去ることになったので、最後に紹介させていただけてよかった。ただ、暗く苦しいテーマの作品で申し訳…

『やし酒飲み』エイモス・チュツオーラ、土屋哲訳(岩波文庫)

R読書会 2023.01.28【テキスト】『やし酒飲み』エイモス・チュツオーラ、土屋哲訳(岩波文庫)【参加人数】9名※オンラインでなく対面形式でした。 <推薦の理由(参加者I)>数年ほど前から岩波のTwitter公式アカウントが話題にしていてタイトルだけは知って…

『推し、燃ゆ』宇佐見りん

R読書会 2022.11.12【テキスト】『推し、燃ゆ』宇佐見りん(出版社の指定なし)【参加人数】6名、感想提出2名(事前1名/後日1名)※オンラインでなく対面形式でした。 <推薦の理由(参加者H)>◆R読書会に参加して初めての推薦。◆小説学校の86歳の先生が「…

『十二人の手紙』井上ひさし(中公文庫)★R読書会

R読書会 2022.10.01【テキスト】『十二人の手紙』井上ひさし(中公文庫)【参加人数】9名※オンラインでなく対面形式でした。 <推薦の理由(参加者H)>ここ最近の読書会は、『戦争は女の顔をしていない』など大作が多く、私個人としては忍耐が必要な読書だ…

『戦争は女の顔をしていない』スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ、三浦みどり訳(岩波現代文庫)

R読書会 2022.06.18【テキスト】『戦争は女の顔をしていない』 スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ、三浦みどり訳(岩波現代文庫)【参加人数】7名※オンラインでなく対面形式でした。 <推薦の理由(参加者G)>Bさんが、NHK『100分de名著』のこの作品を取…

『黒牢城』米澤穂信(KADOKAWA)★R読書会

R読書会 2022.04.30【テキスト】『黒牢城』米澤穂信(KADOKAWA) 【参加人数】7名※オンラインでなく対面形式でした。 <推薦の理由(参加者G)>◆第166回直木賞には、今村翔吾『塞王の楯』と米澤穂信『黒牢城』の2つが選ばれた。両方とも歴史小説。その中で…

『雪国』川端康成

R読書会 2022.03.21【テキスト】『雪国』川端康成(出版社の指定なし) 【参加人数】9名※オンラインでなく対面形式でした。 <推薦の理由(参加者A)>◆日本文学の中では有名な作品。読書会に際して改めて読み直し、非常に勉強になった。◆再読して印象に残っ…

『流浪の月』凪良ゆう(東京創元社)

R読書会 2021.11.27【テキスト】『流浪の月』凪良ゆう(東京創元社) 【参加人数】7名※今回はオンラインでなく、久しぶりの対面形式でした。 <推薦の理由(参加者A)>凪良ゆうの『滅びの前のシャングリラ』を読み、ページを繰る手が止まらなかった。「読ま…

『82年生まれ、キム・ジヨン』チョ・ナムジュ、斎藤真理子訳(筑摩書房)

R読書会@オンライン 2021.10.31【テキスト】『82年生まれ、キム・ジヨン』 チョ・ナムジュ、斎藤真理子訳(筑摩書房) 【参加人数】8名 <推薦者の理由(参加者A)>女性史に詳しいFさんが参加してくださるということで、女性に関わる作品を取り上げようと…

『動物農場〔新訳版〕』ジョージ・オーウェル、山形浩生訳(ハヤカワepi文庫)

R読書会@オンライン 2021.09.25【テキスト】『動物農場〔新訳版〕』 ジョージ・オーウェル、山形浩生訳(ハヤカワepi文庫) 【参加人数】6名 <推薦者の理由(参加者F)>文学学校へ通っていたとき、こんな作品があると教えてもらって手に取った。童話を読…

『孤狼の血』柚木裕子(角川文庫)

R読書会@オンライン 2021.08.21【テキスト】『孤狼の血』柚木裕子(角川文庫)【参加人数】4名<参加者A>◆最初のほうは、登場人物や組織を覚えるのが大変で、P5の表を見ながら読んだ。表に名前がある人物は話に大きく関わってくるということがわかるので、…

『スモールワールズ』一穂ミチ(講談社)

R読書会@オンライン 2021.07.10【テキスト】『スモールワールズ』一穂ミチ(講談社)【参加人数】6名 <推薦の理由(参加者F)>一穂ミチは、BL作品をたくさん書いている作家。『このBLがやばい!』に5年連続ランクインしたり、三浦しをんにも評価されていた…

『JR上野駅公園口』柳美里(河出文庫)

R読書会@オンライン 2021.05.29【テキスト】『JR上野駅公園口』柳美里(河出文庫)【参加人数】8名 <推薦の理由(参加者G)>◆柳美里の作品は、芥川賞を受賞した『家族シネマ』以降触れていなかったが、この作品が全米図書賞を受賞したと聞いて読んで、日…

『海炭市叙景』佐藤泰志(小学館文庫)

R読書会@オンライン 2021.04.24【テキスト】『海炭市叙景』佐藤泰志(小学館文庫)【参加人数】6名 <推薦の理由(参加者F)>佐藤泰志の作品が好きだから推薦した。佐藤泰志は5度、芥川賞の候補になったが受賞には至らなかった。それが理由かはわからないが…

『密やかな結晶』小川洋子(講談社文庫)

R読書会@オンライン 2021.03.06【テキスト】『密やかな結晶』小川洋子(講談社文庫)【参加人数】7名(推薦者は欠席) <参加者A>◆消滅の設定があやふやで、なかなか入りきれなかった。概念が消えてしまうというのが最後でわかったが、消滅してしまったはず…

『コンビニ人間』村田沙耶香(文春文庫)

R読書会@オンライン 2021.01.03【テキスト】『コンビニ人間』村田沙耶香(文春文庫) ◆タイトルが挑発的。底辺的な労働に就いている人間の話を想像させるが、それをどんどん裏切っていくストーリーだ。◆主人公が「普通」から逸脱しているという設定だが、「…

『海狼伝』白石一郎(文春文庫)

R読書会 2019.02.17【テキスト】『海狼伝』白石一郎(文春文庫) ◆一種の貴種流離譚であり、青春譚であり、痛快な冒険活劇。また、女性との関わりなどロマンチックな要素も持ち、エンターテイメントとして面白く、どんどん読み進めることができる。 ◆若い世…

『音楽』三島由紀夫(新潮文庫)

R読書会 2015.09.12【テキスト】『音楽』三島由紀夫(新潮文庫) 三島由紀夫の作品としては本流ではなく、『潮騒』などと同様に異質な作品。読者へのサービスが散りばめられているなど、婦人誌の連載小説だということを感じさせる作りが話題に上った。以下、…

『燃えつきた地図』安部公房(新潮文庫)

R読書会 2015.07.04【テキスト】『燃えつきた地図』安部公房(新潮文庫) とにかく結末に驚かされる作品。『砂の女』『他人の顔』と共に失踪三部作とされ、ポストモダニズム的作品として知られている。以下、読書会で出た意見を簡単にまとめる。 <作品のテ…